1. 漢方よくある質問集

よくある質問集

防風通聖散を飲む時に気になるアレコレを集めました。

防風通聖散は効果が出るのにどのくらいかかりますか?

便秘には1週間。肥満症、むくみ、その他の症状には1ヶ月程度というのが目安になります。しかし、体質や体調によっては効果が出にくいこともあります。

防風通聖散は、特にお腹回りの脂肪を落とす効果のある生薬を配合してあります。
クチナシの果実であるサンシシ(山梔子)という生薬には胃液の分泌を抑制し、血中コレステロールの上昇を防ぐ作用があり、脂肪燃焼効果があるとされています。
また、ダイオウ(大黄)やマオウ(麻黄)にも代謝を促す作用があるため、特に脂肪がたまりやすいお腹回りに効果が期待できるでしょう。

防風通聖散に含まれる18種類の生薬のうち10種類は身体を冷やす作用があります。
また、下痢を起こさせる緩下・寫下作用や利尿作用のある生薬が数種類含まれています。
そのため、身体に熱がこもっている、赤ら顔、肉が好きでよく食べる、汗をかきやすく便秘しがち、便が硬く排便に苦労するといったタイプの人に向く漢方薬です。

その一方、身体を温める働きがある生薬も6種類配合されていますが、冷え性や貧血持ち、下痢などの症状が強い人が使用すると、身体を冷やす作用によってさらに胃腸の働きが悪くなってしまうことがあります。
すると必要な栄養素を吸収することができなくなり、さらに水分代謝機能が衰えてむくんでしまい、それがさらに冷え性を悪化させることもあります。

そのため、1~2か月摂取しても効果が出ない場合は、量を減らしたり一旦摂取を中止するなどして様子を見ると共に、できるだけ身体を温めるために運動をしたり、冷たい食べ物を控えたりするようにしましょう。

防風通聖散って便秘を改善するだけですか?

防風通聖散には便秘を解消させる生薬が数種類含まれているので、便秘改善に効果が期待できます。

この便秘とは、主に動物性食品をよく食べ体力がある人、血圧が高めで体内に熱がこもって水分が不足し、便が硬くなりがちなタイプの便秘です。
また、熱によって水分が腸管に吸収されてしまい、尿の量が少なく色が濃い、臭いがきついといった人にも向きます。

直接緩下作用や利尿作用で便秘・乏尿を改善するほか、体内の熱を冷ます清熱作用や発汗作用、胃腸の働きを良くして食べたものの消化を促進する健胃作用などがある生薬が数種類配合されています。
特にボウフウ(防風)には解熱作用があり、発汗を促すことでこもった熱を発散させますし、ビャクジュツ(白朮)は身体を温めながら胃腸の調子を整え、消化器系や水分代謝を正常にしてくれます。

これらの作用によって、食欲が旺盛で胃腸が強く、暴飲暴食しがちな人の体質改善にも役立ち、自然とお腹回りだけでなく全身がすっきりしてくるのです。

最近は糖質制限で動物性食品がメインになり、食物繊維が不足して便秘になってしまう女性が増えています。
便秘は毒素を体内に溜め込むことになり、肌荒れやむくみ、頭痛、胃痛などの症状が出やすくなります。
こういった症状が出て来た場合も、防風通聖散を試してみてください。

防風通聖散なら、どのメーカーのものを選んでも中身は一緒ですか?

成分は一緒ですが、量が違います。

医薬品として認められている漢方薬は、日本薬局方でその配合が定められています。
しかし、その配合量に幅があり、処方も何種類かあるため、メーカーによってどの生薬をどの程度配合するかが違ってきます。
代表的な例が葛根湯で、メーカーによって成分は同じでも各生薬の配合量がかなり違います。

その点防風通聖散の場合は、ほとんどのメーカーはある一つの処方を使用しているため、成分も配合量もほぼ同じです。

しかし、実際に成分を見ると、各生薬の配合量が違うことがあります。
これは「満量処方」「1/2処方」「2/3処方」など、比率は同じでも総合量が違うためです。
量を減らすのは主に価格を抑えるためですが、生薬の量が少なければ当然煎じて出来たエキスの量が少なくなるか、あるいは薄くなるので、その分効果が出にくくなることがあります。

また、メーカーによって添加物の量や種類にも差があります。
使用されているものはすべて安全性があると認められているとはいえ、一定範囲内であれば制限がありません。
そのため、人によってはアレルギーなどの有害反応を示す危険性があるため、添加物の量にも気を配ったほうが良いでしょう。

他の漢方や薬と併用しても大丈夫ですか?

漢方薬は生薬を何種類も配合し、その中でバランスが取れるようになっています。
そのため、他の漢方薬や西洋医薬品に含まれる成分によっては、作用が強くなりすぎる、あるいは逆に効果を相殺してしまう場合があります。

たとえば、防風通聖散にはマオウ(麻黄)が配合されており、これにはエフェドリンという興奮作用のある成分が含まれています。
エフェドリンには交感神経を活性化し、血圧を上昇させる作用があるため、高血圧の人がこれを多く摂取することは危険です。

防風通聖散ではマオウの働きが強く出過ぎないよう量を調整し、作用を和らげる生薬も配合されているため、血圧が高めの人でも医師の診断の元であれば使用できます。
しかし、マオウは風邪の初期に使われる葛根湯や花粉症に効果があるという小青竜湯など、多くの漢方薬に配合されています。

西洋薬においても、気管支喘息や鼻づまりの治療薬に使われています。 防風通聖散と併用することで血圧が上がり過ぎたり、発汗作用が強すぎて汗が止まらなくなったりする危険性があります。

また、防風通聖散には便秘を解消する作用があるため、他の下剤と一緒に服用すると作用が強く出てしまうことがあります。

他の漢方薬や医薬品と併用する場合は、事前に必ず医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

防風通聖散はお腹がゆるくなりやすいって本当ですか?

防風通聖散は便秘を解消することによって肥満を改善する作用があるため、お腹がゆるくなることがあります。

防風通聖散は体内に溜まっている脂肪を分解・燃焼させ、便や尿として排出するタイプの漢方薬です。
18種類の生薬のうち、排便・利尿を促すためにカッセキ(滑石)、ダイオウ(大黄)、ビャクジュツ(白朮)、ボウショウ(芒硝:硫酸ナトリウム)、マオウ(麻黄)など5種類以上配合されているため、お腹がゆるくなる場合があるのです。

ただ、防風通聖散は下痢を起こさせないよう、その作用を緩和する作用のある生薬も配合されています。
そのため、防風通聖散を摂取することでお腹がゆるくなるというのは、必ずしも良い症状とは限りません。
特に、少々の軟便程度ではなく、下痢を起こすような場合は薬が強すぎるということです。

防風通聖散は体内に熱がこもり、水分が不足することで便が硬くなり、排便が困難な人がスムーズに排便できるようになる効果を狙ったものです。
冷え症でいつも手足が冷たい、貧血気味で夏でも身体の芯が冷えていて便秘、というタイプの人が使用するとお腹がゆるくなりやすく、場合によっては下痢が止まらなくなることがあります。

そういった場合には服用する量を減らす、あるいは使用を中止して様子を見るようにしてください。

防風通聖散が効きやすい人と効きにくい人っていますか?

防風通聖散の効能・効果は以下のように書かれています。

「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症状:高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘・蓄膿症(副鼻腔炎)・湿疹・皮膚炎・ふきでもの(にきび)・肥満症」

いわゆる太鼓腹で赤ら顔の人、お腹が出ているが張りがあり肉がつまめない、といったタイプの人に効果が出やすい処方になっています。
胃腸が強く暴飲暴食をしてしまい、便秘がちな人が当てはまります。

その反面、顔色があまり良くなく、お腹が出ていて肉がつまめる、いわゆる水太りタイプといわれる人には効果が出にくい場合があります。
それほど太っている訳ではないがぜい肉が多くてたるんでいる人、体力がない人や胃腸がそれほど強くない人、強い冷え性の人が摂取すると、頻尿になったり下痢を起こしたりしやすくなる可能性があります。
すると身体は何とかして栄養素を体内に留めようとするため、便秘と下痢を繰り返してしまい、体重が減らなくなるばかりでなく体調が崩れやすくなります。

便秘がちの人の服用し、便がちょうど良い硬さで出るようになった場合は合っていると考えられますが、それ以外の場合は医師や薬剤師に相談しましょう。

使用前の注意に「体力充実」とありますが、どの程度なら使って大丈夫?

漢方では、適応する体質を5つに分けています。

・体力充実
・比較的体力がある
・体力中等度
・やや虚弱(体力中等度以下)
・体力虚弱

真ん中の「体力中等度」が、日常生活を送るのに特に問題がない体力を指しています。
「体力充実」とは、単なる体力の有無だけではなく、疲れにくい上に体型ががっちりしていて筋肉質、胃腸が丈夫で食欲旺盛、平常の体温が高めな人のことをいいます。
暑がりで顔が赤く、汗っかきの人、声が大きい人などもこれに当たります。

そのため、運動で筋肉をつけていても胃腸が弱く、体温が36度前後の人の場合、合わない可能性があります。
たとえば両親とも顔色が悪く寒がり、低血圧、やせ型の場合、子供もその体質を受け継ぎやすく、運動で後天的に体力をつけても、生まれつきの体質まで変えられないことがあります。

自分に合うかどうかわからない場合は、一度漢方医に体質をチェックしてもらうのが一番確実です。
また、摂取しても便秘が治らなかったり、下痢するようになったりするようであれば合わない可能性がありますので、医師や薬剤師に相談しましょう。

防風通聖散は医薬品ですか?(漢方と薬の違いって?)

防風通聖散は「第2類医薬品」です。

医薬品には「要指導医薬品」「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」の4種類あり、第2類医薬品は薬剤師または登録販売者によって販売されるもので、副作用など注意すべき点をできるだけ説明するように(努力義務)、という規定があるものです。
これは西洋医薬品、漢方薬に関わらず、ある特定の成分が配合されていた場合にそれぞれの分類に分けられます。

漢方薬と西洋薬(医薬品)の違いは、簡単にいうと以下のようになります。

・漢方薬は生薬でできており、体質を改善させるもの
・西洋薬は科学的に精製された薬物でできており、病気やケガを治すもの

漢方の場合、最終的に心身のバランスが整い、摂取しなくても良い状態に持っていくことを目的にしています。
対して西洋薬は、その薬によって心身のバランスを整わせることが目的といえます。

漢方でも即効性があるものもありますし、西洋薬でも長期使用することで体質が変化し、服用を止めても健康状態を保てることはありますが、治し方や健康というものに対する根本的な捉え方が違うのです。

防風通聖散もずっと摂取し続けるものではなく、体質に合っていればまず便秘に対して1週間前後で反応が出ますし、1ヶ月前後で体型にも変化がみられるでしょう。

より効果が得られる飲み方ってあるの?

漢方薬は、基本的には食前か食間に服用するようになっています。
これは、胃が空の状態のほうが吸収が良くなるから、という理由によるものです。
食前の場合、食事の30分前、食間の場合は食後2時間以上あけて、というのが目安です。

しかし実際のところ、食後に飲んだからといって効果が薄れるという科学的根拠はないとされています。
大切なのは続けることなので、自分にとって一番都合の良い時、忘れない時に摂取すれば良いのです。
空腹時に漢方薬を摂ると胃がもたれる、飲む時に水分を摂ると食欲が減退する、といった場合は、食後でもかまいません。

また、飲む時は水かぬるま湯が良いとされていますが、日本漢方生薬製剤協会では、元々漢方薬は煎じて飲むものなので、顆粒状のものはお湯で溶かして飲んだほうが効果が期待できるとしています。
また、北里大学東洋医学総合研究所では、身体を温めるための薬はお湯、冷やすための薬は水が良いとしており、防風通聖散は冷やすための薬に含まれます。
とはいえ、どちらがどの程度効果的かといった臨床データはないので、それほど気にする必要はありません。

ただ、冷たい水は避けたほうが良いでしょう。
胃は急激に冷やされると血流が悪くなり、消化吸収能力が一気に低下してしまいます。
元の状態に戻るまでには4~5時間はかかるといわれているので、その間に大腸に流れ、排出されてしまいます。

また、お茶や牛乳、ジュースなどは成分に変化を起こさせる場合があるので、これも避けてください。

飲みすぎると体に良くないの?

漢方薬はどれも1日に飲む量が決まっています。
それが最も効果が出るとされている量なので、自己判断で量を増やすのは良くありません。

漢方薬は医薬品で、各生薬の配合量はトータルでバランスが取れるようになっています。
また、各生薬は効果が出る範囲の量というものがあり、多く摂り過ぎると副作用が出ることがあります。
それを考慮した上で配合量が決まっているので、飲み過ぎは避けてください。

防風通聖散の副作用には主に以下の症状があります。

・皮膚…発疹、発赤、かゆみ など
・消化器…吐き気・嘔吐、胃腸の不快感、腹痛、下痢 など
・神経系…めまい など
・その他…発汗、むくみ、頭痛、動悸 など

また、まれに肝機能障害や間質性肺炎、偽アルドステロン症などを引き起こすこともあります。
間質性肺炎とは、階段の昇り降りなどですぐ息切れがしたり息苦しくなる、あるいは発熱などの症状が起こることです。
偽アルドステロン症は、手足がだるく、しびれたりつっぱったりして、脱力感や筋肉痛が強くなっていく症状です。

このような症状が出た場合は服用をすぐに止め、医師の診察を受けるようにしてください。

なお、決められた用量を服用しても効果が見られない場合、薬が合わないということもありますので、医師や薬剤師に相談しましょう。

妊活中に飲んでも問題ありませんか?

防風通聖散は、妊婦または妊娠していると思われる人が摂取する場合、事前に医師や薬剤師、登録販売者に相談することをお勧めしています。
ツムラの医療用エキス顆粒には、「妊婦または妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい」という説明書きがあります。
このことから、妊活中の場合も相談したほうが良いでしょう。

なかなか妊娠できない原因には様々ありますが、その根本の原因の多くは冷えから来ているといわれます。
冷え症で手足が常に冷たい、あるいは貧血気味の女性の場合は特にその傾向があります。
そういった場合には、防風通聖散はお勧めできません。

防風通聖散は、体内にこもっている熱を排出させる作用によって、身体を冷やします。
また、成分のダイオウ(大黄)やボウショウ(芒硝)には子宮収れん作用や緩下作用があり、妊娠しにくくしたり流産を引き起こしたりする危険性があります。
婦人病全般に効果があるトウキ(当帰)やシャクヤク(芍薬)も配合されてはいますが、身体を冷やす作用を緩和させる程度の効果しか期待できません。

ただし、妊娠しにくい原因は冷え以外にも考えられるため、自己判断は危険です。
体質に合ったものを選び、通常の治療と合わせて行なうことで妊娠しやすくなるといわれていますので、漢方の知識がある産婦人科で相談することをお勧めします。

市販のものもあるけど、病院で処方された防風通聖散の方が効くの?

病院で健康保険適用の漢方薬を処方される場合、ほとんどはツムラで、8割以上といわれています。
ツムラの場合、防風通聖散は「62番」で、その配合は日本薬局方に従い、かつ処方の元となっている「後世要方解説」という漢方薬の処方解説書に沿ったものになっています。

それに対し、市販のものは生薬成分は同じでも、量が違うことがあります。
これは、医師ではなく個々の判断によって購入されるため、万が一のことを考え安全のために服用量が調整されているからです。
また、日本薬局方で決められた漢方薬の処方は1種類とは限らないため、生薬の種類も違うことがあります。

防風通聖散の場合、生薬の成分や比率はほとんど同じものの、メーカーや商品によって1日に摂取する量が違います。
漢方薬は処方ごとに1日分として使用する生薬の種類と量が日本薬局方で決められており、それから抽出されたエキスをすべて使用したものを「満量処方」といいます。
市販品には満量処方のほか、3/4、1/2処方などがあり、満量処方のほうが作用が強く出ます。
そのため、病院で処方されたもののほうが効くといわれているようです。
しかし、病院ではダイエットのために防風通聖散を保険適用で処方してくれることはありませんから、満量処方の市販品を購入すると良いでしょう。

ただし、誰にとっても満量処方が良いとは限りません。
市販品の満量処方の商品で下痢をしたり身体が冷えたりする場合は、量を減らしてみるか、医師・薬剤師などに相談してください。

値段が高い方が効果が高い?

価格と商品の質には比較的相対関係がありますが、それがすべてではありません。

例えば、メーカーによって生薬を手に入れるルートが違います。
自社で栽培場を持っていることもあれば、信頼できる生薬販売会社から手に入れることもあります。
中国からの輸入であれば輸送費がかかりますし、一度に注文する量が多ければコストが安くなり、少量ずつこまめに輸入すればコストが高くなります。
自社社員が購入の都度現地に行って商品の良し悪しを確認すれば、安全度は高まりますがその移動費や滞在費がかかります。
また、国産の場合は人件費が中国の5~10倍かかります。
さらに、漢方薬は天然成分ですから、気候によって価格が左右しやすく、少量ずつ購入したほうがどうしてもコストがかかります。

さらに、薬の形状によってもかかる費用が違ってきます。
医療現場で使用される薬価制度によると、日本薬局方医薬品の場合、顆粒剤は1包につき8.4円以上、錠剤やカプセル、丸剤などは1錠9.7円以上となっており、市販品の場合も同程度と考えられます。
錠剤やカプセルなどの場合、糖衣のコーティングやカプセル剤のコストが別途かかるため、若干高くなるのです。

ちなみに、顆粒の場合化合物が少なく成分が損なわれにくく、さらに取り扱いが楽なのに対し、錠剤のほうは化合物が多く、成分の損失量が高めになりますが、大量生産しやすいというメリットがあります。

生薬ですから、産地や気候、保存方法などによっても薬効が若干変わってきます。
これは良し悪しというより合う合わないの問題ですので、価格にこだわらず実際に摂取し、自分に一番合うものを見つけましょう。

防風通聖散はお腹以外の脂肪にも効果はありますか?

お腹に溜まりやすいのは、皮下脂肪と内臓脂肪です。
内臓脂肪はその名の通り内臓の回りにつく脂肪で、特にお腹回りに集中していますが、皮下脂肪は全身につきます。
防風通聖散は、このどちらも減らす効果が期待できます。

内臓脂肪は男性に多いとされ、ビール腹・太鼓腹などとも呼ばれる脂肪です。
主に暴飲暴食と運動不足によって、消費されないエネルギーが内臓についてしまうというものです。
内臓の回りについているものなのでつまむことが出来ず、外観に出にくいため一見太っているようには見えません。
しかし、脂肪がたまり過ぎるとお腹がぽっこり出てきます。
内臓脂肪は病気のリスクを高めるため、メタボ健診でサイズを測って病気のリスクを判断するのです。

皮下脂肪は女性に多いとされ、内臓より外側につく体脂肪のことで、つまめます。
内臓脂肪と違い、直接病気の原因となることはないと考えられていますが、外観に現れやすいものです。
女性ホルモンが影響しており、生活習慣より加齢やストレスなどによるホルモンバランスの変化が大きな原因とされています。

防風通聖散に含まれる18種類の生薬には、発汗、体熱放散、血行促進、新陳代謝促進、便通改善、利尿作用などがあります。
代謝を良くして脂肪を燃焼分解させ、便や尿によって排出を促す効果があるため、皮下脂肪にも内臓脂肪にも効果が期待できるのです。

なお、内臓脂肪は早く落ちやすく、皮下脂肪はいったんつくと落ちにくいという性質があるため、防風通聖散を飲んでも1ヶ月程度では皮下脂肪太りには効果が出ないことがあります。

飲むのをやめるとすぐに元に戻っちゃう?

漢方は西洋医学と違い、体質を改善することによって本来の自然治癒力を高めることを目的にしている医学です。
そのため、防風通聖散によって希望する体型になったということは、体質の改善がうまく行っているということになります。
体質が改善されれば、食欲がコントロールされ、多少食べ過ぎても新陳代謝が以前より高くなっているため、すぐ元に戻るということはありません。

しかし、これまでの生活で作られた体質は、防風通聖散を数か月摂取しただけでは根本的に改善されていない可能性もあります。
再び元の体型に近づいてきたら、再度飲むことをお勧めします。

なお、痩せた原因が激しい下痢などによる場合、防風通聖散が合っていなかったために体質が悪化した可能性があります。
下痢は体内が冷えた時に起こりやすく、一度冷え性になってしまうと簡単には元に戻りません。
冷え症は水分を溜め込んでむくみやすく、また内臓機能が低下するため大腸の働きが鈍くなり、便が出にくくなって体重が増える可能性があります。

飲んでいて下痢や腹痛を繰り返す場合はすぐに服用を止め、医師や薬剤師、登録販売者に相談しましょう。
冷え症や体力のない人、水太りタイプの人に適した漢方薬も販売されています。

本当に漢方で痩せられるの?

漢方薬はダイエットの魔法薬ではありません。
体質を変え、体調を整えることでその人本来の姿にする、というのが漢方の考え方です。

防風通聖散の場合、胃腸が強く何でも食べられるが、運動不足でエネルギーが体内に残り、それが熱を持って水分が不足してしまう、というタイプの人に効果があります。
18種類の生薬には、大きく分けると5つの異なる働きがあります。

・発汗作用…ボウフウ(防風)、マオウ(麻黄)、ハッカ(薄荷)、ショウキョウ(生姜)、ケイガイ(荊芥)、レンギョウ(連翹)
・解毒・清熱作用…オウゴン(黄?)、キキョウ(桔梗)、サンシシ(山梔子)、セッコウ(石膏)
・血行促進作用…センキュウ(川?)、シャクヤク(芍薬)、トウキ(当帰)
・利尿作用…カッセキ(滑石)、ビャクジュツ(白朮)
・便秘改善…ダイオウ(大黄)、カンゾウ(甘草)、ボウショウ(芒硝)

これらの作用によって、発汗により熱を下げると共に新陳代謝を良くし、体内の脂肪を燃焼して便や尿として排出させることができるのです。

ただし、いくら生薬の力があっても、暴飲暴食や運動不足が続けば効果は限定的になってしまいます。
防風通聖散だけに頼るのではなく、夜食は控える、日常的に身体を動かす、ストレスを溜めないなどの小さな努力を怠らないようにしてください。

男女や年齢で効果に違いはある?

漢方薬は、本来個々の症状と体質に合わせ、処方するものです。
個人個人の体質を考慮した上で生薬の配合を決めるため、似たような症状でも全く成分が違うこともありますが、その分効果が出やすくなります。

それに対し、病院で処方されるものや市販されているものはこれまでの治療を元に割り出した平均的な処方となっているため、多くの人が使用できるものの、完全に個人にマッチしていることはありません。
そのため、老若男女問わず効きやすい人もいれば、なかなか効果が出にくい人もいます。

防風通聖散の場合も同様ですが、どちらかというと内臓脂肪に対して効果が出やすいため、内臓脂肪の多い男性のほうがより早く結果が出ることが多いようです。
女性に多い皮下脂肪に効果が出るのは内臓脂肪より後になるため、女性のほうが時間がかかると考えて良いでしょう。

また、防風通聖散は体力がある人用の処方となっているため、加齢とともに体力が衰えてくると、効果が出にくくなったり副作用が出やすくなったりする可能性があります。

さらに、老若男女に関係なく、季節によっても効き目が変わってくることがあります。
防風通聖散の場合、発汗を促して身体の余計な熱を取る作用があるのですが、冬はどうしても発汗しにくくなりますし、冷えすぎて効果が弱まることもあります。

下痢や腹痛、肌荒れやかゆみ、めまいなどいつもと違う症状が出た時にはいったん使用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。

自分に合っているかどうか、どうやったらわかる?

漢方薬は長期に渡って服用することが多いのですが、即効性があるものもあります。
防風通聖散の場合、脂肪がはっきり減ったとわかるまでに1~2ヶ月かかることが多いといわれていますが、便秘に関してはそれより早く、1週間前後で効果が出るのが普通です。
そのため、1週間様子を見て、便秘が解消され快便になったかどうか、が一つの目安になります。

快便とは毎日出るか出ないかではなく、するっと出て排便時にすっきり感があり、残便感がない、ペーパーで拭いた時便がほとんどつかない、といった状態のことです。
毎日排便してもそれ以外の場合、特に下痢や排便前後に強い腹痛がある場合は合っているとはいえません。

また、飲む前の判断方法として、自分がこのようなタイプに当てはまるかチェックするのも良いでしょう。

・体力がある
・血色が良い
・特にお腹回りが張っていて、ぜい肉がつかめない
・血圧が高めで、のぼせや肩こり、むくみ、便秘などがある

特に女性の場合、防風通聖散より大柴胡湯(だいさいことう)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などのほうが合っている場合がありますので、自己判断せずに医師や薬剤師に相談して最適なものを選びましょう。

どのくらい飲み続ければいいの?

漢方とは、ある症状の根本の原因を追究し、各臓器に働きかけることで体質を改善して原因をなくしていく治療法です。
そのため、西洋薬と違い長く飲み続けないと効果が出ない、と考えている人が多いのですが、そんなことはありません。
葛根湯のように飲んですぐに効果が出るものもありますし、そこまで早くなくてもその人の体質と症状に合ったものであれば、1~2ヶ月程度で状態は改善されます。

しかし、漢方薬も薬の一種であり、特に最初の頃は薬の作用によって体調が改善されていることが多いものです。
言ってみれば水泳の浮き輪のようなもので、浮き輪(漢方薬)があるから沈まない(悪化しない)という状態です。
そこで浮き輪に頼ったままか、練習して少しずつ浮き輪に頼らずに泳げるようになるか、つまり漢方薬を飲みながら暴飲暴食を続けるか、運動し食事を改善して体質を変えていくか、で結果は違ってきます。

飲むのを止めても効果が持続するようであれば、漢方薬によって体質が改善されたということです。
すぐ逆戻りしてしまうようであれば、まだ飲み続けることが必要ですし、生活習慣の見直しも行なうことが大切です。

なお、漢方薬も医薬品ですから、飲み続けることで副作用が現れることがあります。
これは防風通聖散に限りませんが、胃腸障害や肝機能障害、間質性肺炎、低カリウム血症、偽アルドステロン症などを引き起こすことが知られています。

どのくらい飲み続けたら良いのか、は個々の症状や体質によって違いますし、自己判断で使用を中止したり摂取量を変えたりすると状態が悪化することがあります。
1~2ヶ月摂取した時点で医師や薬剤師に確認しましょう。

子供が飲んでもOK?

漢方薬は長期に使用しなければ、それほど副作用を心配する必要はないと考えられており、子供の風邪や夜泣き、疳の虫、アトピーの改善などのために使用されています。

しかし、防風通聖散の場合、メーカーによって用法が違います。
生漢箋の新生防風通聖散やロート製薬の防風通聖散、小林製薬のナイシトールZ、クラシエのコッコアポEXなどほとんどのメーカーの商品には、15歳未満は服用しないよう書かれています。
しかし、ツムラは医療用(満量処方)の場合、子供に使用してはいけないということは書かれていませんし、市販薬(1/2処方)でも2歳以上であれば、保護者の指導監督のもと、量を減らすことで摂取可能になっています。
ただ、医療用のほうには、「小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)」の一文もあります。

15歳未満の子供に服用不可としているのは、成分が比較的強めだからでしょう。
身体がまだ出来上がっていない子供に飲ませることで、吐き気や腹痛、下痢、めまいなどの副作用症状が起きることを想定しているからだと思われます。
また、防風通聖散は内臓脂肪の多いメタボ体型の人に向く漢方薬で、子供にはまだそれほど内臓脂肪がついていないことが多いからでしょう。

しかし、最近は小中学生でも内臓脂肪症候群(小児メタボ)が増えていますから、子供に摂取させたい場合は医師や薬剤師に判断を仰いでください。

お酒を飲んでも大丈夫?

基本的に、漢方薬を服用する際、飲酒は問題ないとされています。
二日酔いに効く漢方薬があるくらいですから、それほど心配する必要はありません。

しかし、お酒を摂取すると肝臓に負担がかかります。 漢方薬は防風通聖散に限らず、肝臓に負担をかける副作用があるため、あまり飲み過ぎは良くありません。

また、アルコールには利尿作用がありますが、防風通聖散にもオウゴン(黄?)、ダイオウ(大黄)、ビャクジュツ(白朮)、カッセキ(滑石)など利尿効果のある成分が含まれており、飲み過ぎると相乗作用で脱水症状を起こす危険性も考えられます。
特にカリウムやカフェインを多く含むアルコールは利尿作用が強いため、ビールや赤ワイン、緑茶ハイやコークハイなどの飲み過ぎに注意しましょう。

なお、日本人のアルコールの適量はビールの場合中瓶1本、日本酒は1合、ワインは4分の1本、ウイスキーはダブル1杯程度といわれています。
ただし、これはアルコールが分解してできたアセトアルデヒド分解酵素を持っている人の場合で、日本人の約4%は分解酵素を持っておらず、40%が16分の1程度の酵素しか持っていないとされています。
これは遺伝で決まっており、変えることはできません。

お酒を飲むたびに二日酔いする人は、防風通聖散によって肝臓をやられたり脱水症状を起こしたりする危険性がありますので、医師や薬剤師に指示を仰ぎましょう。

メーカーによって効き方に違いはありますか?

漢方薬の処方は日本薬局方で決められており、使用する生薬やその配合量に制限があるものの、許容範囲内で多少の差があります。
また、1日分として決められている生薬から抽出したエキスすべて(満量)を配合した満量処方のほか、その半分のエキスを配合した1/2処方や1/3処方、3/5処方などがあります。

防風通聖散の場合、各メーカーの生薬の比率はほぼ同じですが、1日分の生薬の量は満量処方もあればそれ以下のものもあります。
小林製薬のナイシトールのように、満量処方、1/2処方、3/5処方の3種類あるものもあります。

基本的には満量処方のほうが成分が多いので効き目も強いのですが、それが誰にでも合うという訳ではありません。
中には満量処方では強すぎて副作用が出ることもあります。

また、漢方薬には1日に飲む回数が2回や3回のものがあります。
こまめに飲んだほうが1日中効果が続くと考えられますが、その一方飲み忘れしやすいという欠点もあります。

さらに、顆粒タイプや錠剤タイプがあり、顆粒のほうが添加物が少ないことが多く、効き目がダイレクトに出やすいということはあります。
しかし、これも人によって好みがあり、無理をしては続けにくくなります。

成分はほぼ同じですから、薬剤師や登録販売者の説明を参考に、続けやすい価格、飲みやすい回数や形状のものを選ぶと良いでしょう。

飲み始めたら、下痢気味・体調不良になったみたいだけど、コレって効いてる証拠?

飲み始めて下痢や体調不良を起こした場合は、処方が合っていない可能性があります。
防風通聖散には緩下・寫下作用があり、便通をスムーズにする働きがありますが、これは体力が十分あるタイプが摂取する薬で、快便になるのが正常な作用です。
体力不足で冷えや貧血などがある人が使用すると、下痢や腹痛、むくみ、食欲不振、めまいなどの症状を起こすことがあり、そのまま使用し続けるのは危険です。

なお、漢方治療をしていると、瞑眩(めんげん)という、いわゆる好転反応が起こることがあります。
良くなる前に下痢や嘔吐、発疹などが一時的に起こることで、瞑眩状態が過ぎると一気に状態が良くなっていく現象です。
これは中国の古書にも書かれており、服用後3~4日以内に起こることが多いとされています。

しかし、防風通聖散を飲み始めて下痢や嘔吐、体調不良が起きた場合、それが瞑眩なのか処方が合っていないのか、判断することは困難です。
北里大学が漢方外来患者にアンケートを取ったところ、漢方薬による瞑眩の持続日数は1日だけのものが35%、2日と3日が各14%、4~6日が19%、7日が13%と様々で、中には1ヶ月続いた例もあったそうです。

下痢や体調不調が瞑眩によるものだとしても、体調不良が何日も続くようであれば日常生活にも支障をきたしますから、いったん服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

サプリメントより効果は高い?

日本では、「サプリメント」に対して明確な定義がありませんが、栄養補助食品として知られています。
製法には、化学合成されたものと天然の成分から抽出したものがありますが、動植物を使用しても、その多くはある一部の成分のみを使用して作られます(ビタミン、ミネラルなど)。
最近は植物の皮や種などに多く含まれるファイトケミカルが知られるようになりましたが、丸ごと使用しているのはほんの一握りです。
また、サプリメントは薬ではないため、何らかの不調を治療、軽減、改善させることはできないとされています。

それと比べると、漢方薬は不調を治療する医薬品です。
また、植物・動物・鉱物のある一成分だけを科学的に抽出するのではなく、根や茎、種子などをそのまま使用しています。
これらの成分にはまだ解明されていない物質も多く含まれており、それらすべてを使用することによって効果が出ることが、数百年の経験の積み重ねでわかっています。
漢方のもととなった中国医学を加えると3000年ほどの歴史がありますから、それだけ確実性があるということです。

ただし、医薬品ということは、たとえ体質に合った処方でも副作用が起こる危険性があります。
また、合っていないものを服用した場合、症状がさらに悪化することも起こります。
それを避けるために、製品の特徴をしっかり把握し、何らかの不調が出た場合には医師や薬剤師、登録販売者に相談してください。

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