1. 漢方とダイエット
  2. 「飲むだけで痩せる」「簡単に脂肪が落ちる」!?漢方薬の実際の効果と注意点

nomudake

「飲むだけで痩せる」「簡単に脂肪が落ちる」!?漢方薬の実際の効果と注意点

メリットだけじゃない!漢方薬の実際の効果と注意点について解説!

「太るのは簡単なのに、なんで痩せるのは難しいの!?」と感じる女性は少なくありません。
TVでギャル曽根さんやもえあずさんを見ると、本当にうらやましいですよね。

そこで簡単に痩せる方法はないのかしら…と雑誌やネットをチェックすると、いかにも簡単に痩せられそうなサプリやお茶、漢方薬の紹介が。
ホントにそんなもので痩せることができる?

「飲むだけで痩せる」そんな美味い話ってある?

nomudake

できれば楽に痩せる方法が知りたい…飲むだけで痩せる漢方薬ってないの…?誰だってそう思いますよね。

実は、以前中国には中国医学をベースにしたダイエット薬が存在しました。
中国の大人気女優をCMに起用し、「1日1カプセル飲むだけで1ヶ月で3~8キロ痩せ、リバウンドも抑えられる」と宣伝を打ち、大評判になったのです。
日本では販売されていませんでしたが、個人輸入で手に入れた人も少なくありません。

しかし、これには問題が2つありました。
一つは、主成分は痩せる効果があるものの、副作用が大きいことでも知られており、日本では未承認だったこと。

欧米では承認している国もありますが、身体が小さいアジア人には作用が強すぎて重篤な症状を起こす例も多々あり、厚生労働省で喚起を促すほど危険な成分だったのです。

そしてもう一つは、個人輸入したものの多くが偽物だったことです。

この商品に限りませんが、個人輸入したダイエット薬の多くに対して「カプセルの色が違う」「パッケージの印刷がずれている」「全然効果が出なかった」「体調を崩した」などの口コミがダイエットサイトに溢れていました。
中には強力な下剤や、日本では知られていない未知の成分が検出されたこともあったのです。

中国国家食品薬品監督管理局(国家薬監局)が許可を出したこの薬は、現在は販売中止になっています。
しかし似たような危険な薬は、個人輸入代行業者やオークションのサイトなどでまだたくさんあるようです。

日本には医薬品で健康被害が生じた場合、それを救済する公的制度がありますが、個人輸入した医薬品は救済対象になりません。
また、未知の成分が原因の場合、情報がないため治療することもできません。
どれほど宣伝文句が素晴らしくても、海外の医薬品を自己判断で飲むことは危険なのです。

現在のところ、副作用なしで飲むだけで痩せる薬やサプリメント、お茶はありません。
「減肥茶」と謳った漢方・中医学系のお茶が中華街などで販売されていますが、センナ(番瀉葉)や決明子など、緩下作用のある成分が入っているものが少なくありません。

下痢を起こさせることで体重を減らすという原理なのですが、日本人が飲むと下痢が止まらない、貧血で倒れた、といった副作用が起こりやすく、安易に使用すると健康を害してしまうのです。

また、人間の身体は命を守る機能が備わっているため、無理に下痢を起こさせると命の危険を感じ、何でも貯めこもうとすることがあります。
あるいは、薬の作用に慣れてしまい、排便を促す機能が低下して下剤を飲まないと便が出なくなることもあります。

それらの作用によって、緩下剤や下剤を飲んでも効果が出なくなり、量を増やさざるを得なくなってしまうのです。

このことから、「飲むだけで痩せる」薬やサプリがないとはいえませんが、身体をボロボロにしてしまう危険性が高いことを知ってくださいね。

過度な期待は禁物!?漢方に期待できる効果とは

kouka

現在、痩せる効果が期待できるといわれる漢方薬はいくつも存在し、ドラッグストアなどでも手に入れることができます。
これは薬機法で定められた規定をクリアした医薬品ですから、安心して摂取することができるものです。

しかし、漢方薬は体質に合うかどうかが非常に大切です。
漢方や中医学では人の体質を細かく分け、それぞれに適した処方を決めてあります。
市販されているものはその処方に沿ったものなので、自分の体質に合ったものを摂取すれば、効果が期待できます。

ただ、漢方では「痩せる」ことを目的にした薬はありません。
太る原因を調べ、その原因を根本から治療していくことで、甘いものがあまり食べたくなくなってきたり、腹八分目でストップできるようになったり、食べたものを燃焼する力が向上したり、といった変化が出て来て、結果的に痩せるのです。

体質改善が主目的ですから多くの場合1~2ヶ月で効果が出ることはなく、半年~1年かかることが多いようです。

市販の「防風通聖散」や「防已黄耆湯」を1ヶ月飲んだけれど効果がない、と不満を漏らす人がよくいます。
しかし、1ヶ月では体質がようやく変化し始めた頃ですから、痩せるほどの出ないのが当たり前なのです。

メリットだけじゃない!漢方薬は使う人を選ぶ薬

hito-erabu

また、痩せる効果が期待できることを謳う市販の漢方薬は何種類もありますから、体質に合っていないものを飲み続けた場合、1年経っても効果は出ないでしょう。
それどころか副作用で体調を崩し、ますます体重が増えたり脂肪がついたりすることすらあるのです。

漢方薬を選ぶ時に困るのが、どういう体質に合うのかを書いた「効能」を読んでも、判断しにくいことでしょう。
例えば、あるメーカーの防風通聖散には「体力が充実している」と記載されているのですが、「体力」が「充実」って日本人の感覚では理解しにくいですよね。

また、「防已黄耆湯」には「体力中等度以下」と書かれていますが、どの程度が中等度なのか、その基準がわかりにくいのではないでしょうか。

あるいは「腹部に皮下脂肪が多い」とあっても、自分のお腹のぜい肉が皮下脂肪なのか内臓脂肪なのか、はっきりわかりませんよね。
「便秘がち」って、どの程度の便秘?と悩んでしまう人もいるでしょう。

このように、現代日本人の感覚ではつかみにくい表現が多いため、選び間違えてしまうことが起こりやすいのです。

これは、漢方薬の多くは中国の処方が元となっていて、全く、あるいはほぼ同じ処方を漢方薬に適用した場合、中国語の表現をそのまま和訳したためと思われます。
その和訳を読んで自己判断すると、合わない処方のものを選んでしまう可能性があるのです。

さらに、漢方薬が合わない原因に、中国人と日本人では元々の体質がかなり違うということも考えられます。
筆者は北京中医薬大学の教授とお会いしたことがあるのですが、彼は「日本人に処方する時は、中国人用の半分以下の量にしている。中国人と同じ量では強すぎる」と話していました。

日本で販売されている漢方薬の多くは中国の処方量そのままを適用しているため、人によっては強すぎて、体調を崩したり副作用で太ったりといった可能性も考えられるのです。

市販の漢方薬は慎重に選ばないと、痩せることはできません。
まさに「漢方薬は使う人を選ぶ」のです。

太る原因は何か?~使用前には体質チェックを

check

自分で選ぶ時はもちろん、漢方専門薬局などで購入する際にも、自分の体質を知っておくことが漢方の基本中の基本です。

肥満以外に何か自覚症状がないか、あるならどんなことかを細かく書き出してみましょう。
例えば、以下のような症状はありませんか?

・ストレスが溜まっている
・生理痛がひどい、あるいは生理不順など生理関係の悩みがある
・胃腸が弱く、消化不良をよく起こす
・とても疲れやすく、昼寝が欠かせない
・一年中寒く、夏でも靴下を履かないと眠れない

こういった症状がある場合、同じ「太る」という症状でも、合う漢方薬がそれぞれ違います。
現在の症状をしっかり把握してから、薬剤師や薬局で相談しましょう。

また、自分の体質についてもっと知りたいという場合、クラシエの「漢方セラピー」というサイトでチェックしてみてはいかがでしょうか。
日常生活で気をつけることも書かれているので、参考になると思います。

クラシエ 漢方セラピー:
http://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/

目指すべきは一時的な減量よりも体質の改善

mezasu

「男は死にたくないから痩せたいと言い、女性は死んでもいいから痩せたいと思う」。
指揮者の故・岩城宏之氏が言ったという言葉です。
ここまで極端ではないにせよ、自分が最も健康でいられる体重を考慮せず単に「痩せたい」と思っている女性は多いものです。

確かに、痩せているほうが服が映えて見た目が良いですし、身体が軽くて動きやすく、毎日が活動的で楽しく暮らせそうな気がします。
しかし、自分の適正体重を考えずにダイエットをすると結局体調を崩してしまい、活動的どころか家に閉じこもることになってしまうかも。

漢方は、体質を改善させることによって、その人が最も健康になれるようにしていく医学です。
太っている、あるいは脂肪が多い原因を探り、そうさせている体質を治療していくのです。

肥満と疲れやすいがセットなら、疲れやすい原因を見つけ、疲れにくい体質に変える生薬を配合します。
むくみやすいという症状がある場合は、水分代謝を良くするよう、根本から変えていきます。
すると体重を増やしている原因がなくなっていきますから、自然と痩せるようになるのです。

単に痩せれば良いというのであれば、何も食べなければ良い。
それができないのは、身体が生きるために食欲をわかせるからです。

しかし、身体は「これは必要」「これは不要」と食べたものを分別し、要らないものを排出するという機能が年とともに弱っていきます。
基礎代謝量は減っていくのにその機能が低下するため、太りやすくなってしまうのです。

若い頃はいくら食べても太らなかったから、という理由で同じように食べ続けていると、要らないものが身体に溜まり、体重の増加だけでなく疲れやすい、むくみやすい、生理がきついといった様々な症状として出てきてしまいます。

漢方では、身体が必要なものと不要なものを分別する力を回復させ、その人に必要な栄養のみを体内に残す体質に変えていきます。
すると、ちょっと食べ過ぎてもそれを燃焼する力や、水分を取り過ぎたら汗と尿で出す力が出るようになり、太らなくなっていくのです。

ただ、体質改善には時間がかかります。
長い年月で現在の体質になったのですから、改善されるにもそれなりの時間がかかります。
できるだけ身体の負担にならないように治療していくのが漢方ですから、1ヶ月で10キロ痩せることはできません。

しかし、体質が改善されればリバウンドする危険性はかなり減ります。
健康になりたい、という気持ちがある人には、ぜひ漢方を試していただきたいと思います。

この記事が気に入ったら「いいね!」をお願いします。

掲載商品一覧

Page Top