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出典:https://www.tyojyu.or.jp/

CMや店頭でよく見かけるトクホや機能性表示食品って本当に内臓脂肪を減らせるの?

トクホや機能性表示食品のダイエット効果について解説!

近年、「トクホ」や「機能性表示食品」という言葉をよく見かけますよね。
よくわからないけど、健康とかダイエットに良いのよね…そんなイメージでしょうか。
確かに、内臓脂肪に効果がありそうなCMはたくさんあり、ついその商品を購入してしまう、という人は少なくないでしょう。
でも、本当にトクホや機能性表示食品は内臓脂肪を減らしてくれるのでしょうか。

種類が多すぎて何が何か分からない健康関連食品

「健康に良い」とされる健康関連食品はたくさんありますよね。
大まかな分類としては、こんなものがあります。

・健康食品
・機能性表示食品
・栄養機能食品
・特定保健用食品

各分類のそれぞれの定義はこのようになっています。

・健康食品…健康の保持・増進を目的としているもの。機能性の表示はできない。

・機能性表示食品…事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示できるもの(届出制)。

・栄養機能食品…健全な成長や発達、健康の維持に必要な栄養成分(ビタミンやミネラルなど)の補給のために利用される食品で、国の規格基準に適合し、栄養成分の機能を表示できるもの。届出は不要。

・特定保健用食品(トクホ)…健康の維持増進に役立つことが科学的に認められているもの。機能性の表示ができる。個別に審査を行なう。

「機能性の表示」とは、「中性脂肪の吸収を抑える」といったように効能・効果を記載できるということです。

この他、「特別用途食品」「栄養補助食品」「健康補助食品」「栄養調整食品」「保健機能食品」などもあり、かなり複雑になっています。
また、この表示自体、国が制度として定めたものもあれば、他の団体が提唱したもの、以前は国の制度だったが現在は違うものなどがあります。
現在これらの管理をしているのは消費者庁ですが、消費者庁でもつかみ切れていないようです。

昔からよく見聞きする【健康食品】って何?

上に書いた4つの健康関連食品は、すべて広義の「健康食品」に当たります。
しかし、健康食品という言葉自体、国で定めた定義というものがありません。

現在一般的に使われている「健康食品」は上の4つすべてを意味するのではなく、健康を維持するための食品という狭義の意味で使われています。
しかし、狭義の健康食品は消費者庁の承認がいらないため、各企業が独自につけることができます。

消費者庁に届け出る必要がないということは、成分表に書かれているものが本当に含まれているかどうかチェックする機関がないということです。
さらに、その成分の安全性や有効性が記載されている通りとは限りません。
「多くのモニターが改善効果を実感」などと書かれていても、それが事実かどうか調べる方法がないのです。

もちろん、企業の独自研究や海外の臨床結果などで科学的根拠があるものもありますので、その商品の成分の有効性に裏付けがあるのか確認することが大切です。

国が認める!?【トクホ(特定保健用食品)】って何?

「健康食品」のあいまいさに比べると、「トクホ(特定保健用食品)」は明確な定義があります。
消費者庁の定義では、「食生活において特定の保健の目的で摂取する者に対し、その摂取により当該特定の保健の目的が期待できる旨の表示を行なうもの」となっています。
簡単に言うと、健康に対する有効性や安全性などのデータを国に提出し、消費者委員会が審査し、消費者庁がその効能・効果を認めた食品のことです。

そのため、「お腹の調子を整える」「コレステロールの吸収を抑制する」「血糖値の上昇を穏やかにする」といった、その食品を摂取することによって改善が期待できることを明記できるのです。

トクホとして許可される効能・効果は17種類あります。
一例を挙げると、「お腹の調子を整える」「ミネラルの吸収を助ける」「虫歯になりにくくする」といったものや、コレステロール・血圧・血糖値・中性脂肪・体脂肪などが気になる人のための食品といったものもあります。
2018年9月の時点で、トクホの許可を得ている食品は1,053件あります。

ところで、トクホは1種類ではありません。
一般的な「特定保健用食品」の他に4種類あります。

・特定保健用食品(規格基準型)…すでに科学的根拠が蓄積されていて、消費者委員会の審査を経ず消費者庁が認可するもの

・特定保健用食品(疾病リスク低減表示)…病気のリスクを低減することが医学的・栄養学的に証明されているもの

・特定保健用食品(再許可等)…すでにトクホの認可を受けていて、商品名や添加物など軽微な変更をしたもの

この3種類は、同じ以下のマークです。

・条件付き特定保健用食品…有効性の科学的根拠が消費者庁が決めたレベルには満たないものの、一定の有効性は確認できるもの

これのみ、以下のマークになります。

5種類のトクホとも有効性は認められていますが、「条件付き」マークのものは若干レベルが落ちると考えれば良いでしょう。

有名なトクホ製品には、「伊右衛門特茶」や「黒烏龍茶」「ペプシスペシャルゼロ」「メッツコーラ」「ヘルシア緑茶」「賢者の食卓」などがあります。

興味がある方は、(公財)日本健康・栄養食品協会のサイトから、電子ブックで見ることができますよ。

※消費者庁 特定保健用食品【トクホ】のごあんない
  URL:http://www.jhnfa.org/tokuho-f.html

最近出てきた【機能性表示食品】って何?

機能性表示食品は2015年4月に認められた、新しい表示です。
それまでは「トクホ」と「栄養機能食品」だけでしたが、それ以外にも効果が期待できる成分や商品はたくさんありました。
そこで、企業が有効性などのデータを消費者庁に届け公開されることを条件に、効能・効果の表示を認める「機能性表示食品」制度ができたのです。

トクホと違い消費者委員会や消費者庁の審査が入らないため、提出する書類のガイドラインは非常に細かいものになっています。
安全性・機能性の根拠、医薬品との併用による副作用の有無、生産・製造・品質の管理体制、その食品による健康被害が起きた際の窓口の設置などについて、疑問や誤解が生じないよう正確な情報を提出しなければいけません。

消費者庁はこの情報をウェブサイトに公開し、誰もが確認することができます。
また、全商品のデータベースを公開しているサイトもあります。
減塩うどんやそば、黒酢、ルテイン配合ジュース、青汁、キャンディなど様々な食品がありますから、興味がある方は一度覗いてみてくださいね。

※プラスエイド 機能性表示食品データベース検索
  URL:https://db.plusaid.jp/foods

本気で内臓脂肪を減らしたいのなら・・・

ここまで長々とトクホや機能性表示食品について説明してきましたが、これらには内臓脂肪を減らす効能・効果はあるのでしょうか。

まず、内臓脂肪とはどんなものか説明しましょう。
その名の通り内臓の周りについた脂肪のことで、お腹全体が前にせり出すことから「リンゴ型肥満」ともいわれます。
非常に張りがあり掴むことができないところが、皮膚のすぐ下につくぷよぷよの皮下脂肪(洋ナシ型肥満)と違います。

内臓脂肪は蓄積すると血糖値や血圧の上昇、脂質異常になりやすくなり、メタボ(内臓脂肪症候群)になる危険性が高くなります。
そのまま放置していると動脈硬化になり、心疾患や脳卒中、糖尿病やその合併症を引き起こしてしまうのです。

このように、放置すると大変危険な内臓脂肪ですが、実は解消しやすいという特徴もあります。
近年の研究で内臓脂肪と男性ホルモンには深い関係があり、男性ホルモンが減ると内臓脂肪がつきやすいことがわかってきました。
男性ホルモンには筋肉量を保つ働きがあるので、運動で筋肉をつけると男性ホルモンが増え、内臓脂肪が比較的簡単に減るのです。

とはいうものの、内臓脂肪のつき始めならいざ知らず、お腹が張り出すほどになってしまうとちょっとやそっとの運動ではなくなりませんよね。
また、女性の場合、女性ホルモンには内臓脂肪をつきにくくする働きがあるのですが、このホルモンは30歳前後から減少します。
女性ホルモンは子宮を守るために皮下脂肪を蓄積させやすいのですが、加齢とともにその皮下脂肪の下に内臓脂肪までついてしまうのです。

こういったことが知られるにつれ、脂肪が減らすのを助けるトクホや機能性表示食品が脚光を浴びるようになりました。
食事制限や運動が効果的なのはわかっていても、それができないからこそ太るのですから、日常生活を変えずできるだけ楽に脂肪を落としたいですよね。

<トクホは食品なので、作用がとても穏やか>

そこでトクホや機能性表示食品のデータベースを見てみると、「内臓脂肪を減少させる」とか「体脂肪を減らすことをサポート」と書かれた商品はたくさんあります。
機能性関与成分として乳酸菌やイソフラボン、酢酸、難消化性デキストリン、茶カテキンなどを含んだものが多く、ある程度の効果は期待できそうです。

しかし、トクホも機能性表示食品もあくまで「食品」です。
医薬品ではありませんからその作用は非常に穏やかで、多少なりとも効果を実感できるまでには半年~数年と、長い期間かかるのが普通です。
しかもこれらの商品は一般の食品より割高ですから、途中で断念しやすいというデメリットがあるのです。

たとえば、サントリーの黒烏龍茶は脂肪の吸収を抑える効果がデータで証明されていますが、1本350mlが160~170円します。
データでは効果を出すためには1日2本飲むことを推奨していますから、1ヶ月で1万円近くかかってしまうことになります。
それを何か月も続けられるか、というとキツイかもしれませんね。

<もう少し効率的に内臓脂肪を減らしたいなら>

もっと効率的に、確実に早く結果を出したいというのであれば、「医薬品」のほうをお勧めします。

日本で肥満症改善に効果があると認可された医薬品には、抗肥満薬のサノレックスや漢方薬の防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、大柴胡湯(だいさいことう)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)があります。
このうちサノレックスは市販されておらず、医師による処方が必要です。
その点、漢方薬はドラッグストアや通販で簡単に手に入れられるので、ダイエットを始めるならこちらのほうが良いでしょう。

<漢方薬のメリットとデメリット、トクホなどとの違い>

上に挙げた3つはどれも「肥満症に効果がある」ことが明記されていますが、そのうち特に内臓脂肪に効果が高いといわれるのが防風通聖散です。

防風通聖散には脂肪燃焼を促進させる生薬のほか、基礎代謝を高め、食欲増進を抑え、便通や排尿を促進させる生薬も配合されています。
そのため、内臓脂肪を効率的に減らすことが期待できるのです。
その他肥満に伴う胃炎や常習便秘、肩こり、頭痛、高血圧、動悸、にきびなどにも作用します。
薬効薬理として、体重増加の抑制やエネルギーを燃焼させて脂肪を減少する褐色脂肪組織が活性化することが確認されています。

また、かなりストレスが貯まっている場合は、大柴胡湯も良いでしょう。
大柴胡湯にはストレスを緩和する生薬が配合されているので、ストレスによるドカ食いが治まり、同時に便秘やむくみ、肩こり、のぼせなども解消していきます。
薬効薬理として、肝臓の脂質代謝改善作用や脂質過酸化抑制、コレステロールの上昇抑制などが確認されています。

これらの漢方薬を摂取すると、大体1週間程度で便秘が解消し、1ヶ月程度で徐々に効果が出てきます。
もし1週間で便秘が解消しない、あるいは下痢や腹痛が起きるといった場合は、体質に合っていないことになります。

漢方薬は「肥満」そのものではなく、肥満の原因となる内臓の問題を治すことで諸症状を改善させていきます。
そのため、肥満の原因と漢方薬の処方が合っていなければ胃腸に負担がかかり、副作用が出てしまうのです。
特に防風通聖散と大柴胡湯には下痢を起こしやすい生薬が配合されているので、体力がない人や便秘でない人には向きません。

こういった点は、食品であるトクホや機能性表示食品より慎重になる必要があります。
もちろん、トクホや機能性表示食品に使用されている成分ならどれも安全ということではありませんし、アレルギーを引き起こす可能性もあります。
一例として、最近よく機能性表示食品に配合される「アフリカンマンゴー」は米国のウエイトコントロールサプリによく配合されている成分ですが、下痢を起こしたり低血糖になってしまったりする危険性はあります。
また、ローズヒップ由来のティリロサイドという成分で下痢や嘔吐、倦怠感などを起こす場合もあるとされています。

さらに、医薬品である漢方薬の場合、副作用としてどういった症状が出る危険性があるのか、その場合はどうしたら良いのか、ということが古くから研究されています。
トクホや機能性表示食品も研究はされているものの、臨床例が漢方薬に比べるとかなり少ないですから、思わぬ症状が出てしまうこともあるのです。

漢方薬にしてもトクホや機能性表示食品にしても、体脂肪や内臓脂肪に効果的に働きかけると書かれていれば、それなりの効果は期待できます。
しかし、どちらも「誰にでも合う」ものではありませんし、飲んで1ヶ月程度で希望する結果を出すのは不可能です。

トクホなどは食品ですから当然としても、漢方薬もそれは同じです。
副作用ができるだけ出ないよう数種類の生薬を組み合わせています。
特に脂肪を落とすタイプの漢方薬は、いきなり内臓に強い刺激を与えると逆効果になってしまうことが多いため、正反対の機能を持つ生薬をうまく配合し、体調を崩さず時間をかけて脂肪を落とすよう工夫されているのです。

そういった点も含め、自分にどちらが合うのか医師や薬剤師とも相談し、長く続けられそうなものを選びましょう。

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