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【漢方理論】体内の水の巡りの悪化が太る原因に!?「痰湿」太りの症状と対策まとめ

「痰湿」太りの人が心掛けるべき食事と生活習慣とは?

水太りってよく言いますよね。
水太りの原因となるのは「痰湿(たんしつ)」といい、水分だけでなく様々な老廃物が排出されず体内で悪さをすることを指します。

その一つが太るということですが、その他糖尿病や脂質異常症の原因になることも。
漢方療法で痰湿を改善し、すっきり痩せましょう!

体内の水の巡りが悪いと太りやすい体質に!?

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よく、サウナや運動による大量の汗などで痩せることを「水分が減っただけ」と言う人がいますよね。

しかし、余分な水分はむくみや肩こり、冷えなどの原因となり、それによって太りやすい体質になってしまいますから、水分を排出することは決して間違ったことではありません。
(ただし、これまで汗によって体内の老廃物や有害物質がデトックスされるといわれてきましたが、これには科学的根拠はなく、実際には尿として排出されるという説が有力になってきていますが。)

なぜ余分な水分が太る原因になるかというと、こんな理由があります。

水分で身体が冷える

余分な水分が貯まると、特に下半身に貯まり身体を冷やしてしまいます。
すると代謝機能が低下し、食事で摂ったものを効率的にエネルギー源にすることができず、さらに消費能力も落ちてしまいます。
そのため、冷え性になると太りやすくなるのです。

生殖器を守るために皮下脂肪がつく

水分は重いため下半身に貯まりやすく、腰から下が特に体温が低くなってしまいます。

女性の場合お腹周りには子宮や卵巣があり、女性ホルモンを分泌し妊娠・出産を司る非常に大切な部分です。
そのため、その部分が冷えるとそれ以上熱を失わないようにと皮下脂肪がつきやすくなるため、太るのです。

ホルモンバランスが乱れる

女性ホルモンは非常に繊細で、冷えなどちょっとしたことでバランスが崩れてしまいます。
女性ホルモンの一つエストロゲンには内臓脂肪をつきにくくする作用があるのですが、このホルモンの分泌量が減ると内臓脂肪が増えて、お腹がせり出してしまいます。

また、女性ホルモンは脳の視床下部というところが分泌の指令を出していますが、この部分は自律神経をコントロールする場所でもあります。
そのため、女性ホルモンのバランスが乱れると自律神経も乱れてしまいます。

自律神経のうち交感神経には血流を悪くしたり代謝を低下させたりする作用があるため、体内に老廃物が貯まりやすく、これが太る原因となってしまうのです。

このように、体内の水の巡りが悪いとその水分の重みで体重が増えるだけでなく、様々な不調を引き起こし、それによって太りやすくなります。

胃腸の機能低下等が招く「痰湿」とは

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さて、最初に書いた「痰湿」について、もう少し詳しく説明しましょう。
「痰」というと普通は咳などで出る粘液のことを想像しますが、漢方ではちょっと意味合いが違います。

漢方では血液以外の水分のことを「津液(しんえき)」と呼びます。
津液が何らかの原因で流れが悪くなると「湿(しつ)」という物質に変化し、下痢や吐き気、めまい、腹水、むくみ、食欲不振などを引き起こします。
そして、湿がさらに停滞したものが「痰」で、湿が悪化した状態を指します。

西洋医学では水分の代謝が悪いというと腎臓が原因と考えますが、漢方でいう痰湿は主に胃腸の機能低下によって起こると考えられています。
暴飲暴食によって働きが衰えてしまい、消化・吸収・排出の流れが悪くなって食べたものが「湿」や「痰」に変化し、体内に蓄積されてしまうのです。

痰湿の特徴の一つが、血液ドロドロ状態です。
高脂質・高カロリーのものを多食すると胃腸の機能が低下し、老廃物や有害物質が貯まりやすくなります。

それが血中に入り込むことで血液が粘りを帯びて流れが悪くなり、また血管壁にへばりついたりして血管を細くしてしまい、動脈硬化や糖尿病、脂質異常症などを引き起こす原因となるのです。

こう考えると、「痰湿」は水太りとは概念が違うように思われますが、漢方では元々「津液(水分)」を作り出すのは胃腸であるという考えがあります。
そのため、胃腸の機能が低下すると水分代謝が悪くなったり血液がドロドロになったりといったことが同時に起こるのです。

むくみや頭重感、だるさ、水太りが起きるのも、中性脂肪やコレステロールが貯まりやすくなるのも、漢方では「排出されるべきものが体内に停滞している」という意味で同じ原因と考えられています。

「痰湿」の主な症状と「痰湿」になり易い人の傾向

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痰湿は不要なものが体内に留まっている状態ですが、痰湿によって身体が冷えてしまうタイプと熱がこもってしまうタイプに分かれるため、症状の出方にも違いがあります。
主に以下のような症状が出やすくなります。

・むくみ
・水太り
・肩こり
・倦怠感、だるさ
・吐き気
・めまい
・ニキビ、吹き出物
・脂性肌
・メタボ
・多汗
・口の中のねばつき
・下痢、軟便
・高血圧
・動脈硬化  など

女性の場合、身体が冷えてしまいぽっちゃり太りになりやすく、男性の場合は固太りになる人が多いようです。

なりやすいタイプとしては、暴飲暴食しがちな人によく見られます。
特に肉を始めとする油っぽいものや味の濃いもの、冷たい飲み物や食べ物、アルコールなどを多食していると、痰湿になりやすくなります。

言ってみれば、本来身体が必要としていないものや必要以上の量を摂取することで、胃腸の機能が低下して痰湿になってしまうのです。

そのほか、運動不足、ストレス、不規則な生活なども胃腸に負担がかかり、痰湿の原因となります。

また、「湿」が貯まりやすいことから、梅雨や湿度の高い環境で体調を崩しやすい人は痰湿傾向があります。

「痰湿」太りの人が心掛けるべき食事と生活習慣

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痰湿が原因で太る場合、余分な水分や老廃物を排出しやすくする必要があります。
そこで、以下の食事や生活習慣を心がけましょう。

食事

食物繊維は腸内に貯まった老廃物や水分を取り込んで排出させる作用があるので、ゴボウ、大根、白菜などの根菜類や海藻、雑穀などをどんどん摂りましょう。

また、タンパク質は細胞の新陳代謝のためにも必要ですが、大豆製品などできるだけ食物繊維が多いものを中心に食べましょう。

ただし、豆腐類は水分が多いので、絹ごしより木綿、厚揚げ、納豆、煮豆などの形で摂ったほうが良いでしょう。
豆乳も良いのですが、むくみがあり身体が冷えやすいタイプの人は温めて飲むなどの工夫をしてください。

さらに、塩分は水分を留める働きがあるので料理は薄味を心がけ、温かい状態で食べるようにしましょう。

また、中国で痰湿改善によく使用されるのが、緑豆です。
春雨によく使われる食材ですが、日本では春雨は主にジャガイモやさつまいものデンプンから作られています。

また、もやしも緑豆もやしと大豆もやしがあり、日本では大豆もやしが主流です。
痰湿に効果があるのは緑豆なので、購入する際は必ず確認しましょう。

飲み物では、ハトムギ茶やプーアール茶、ウーロン茶、ドクダミ茶などもデトックス作用があるのでお勧めです。
これらも必ず温かい状態で飲むようにしてくださいね。

また、痰湿によって中性脂肪やコレステロール値が高くなっている場合は、肉や卵類は控えめにして、青魚中心の食事にしましょう。
イワシ、ニシン、サバ、サンマ、アジなどには中性脂肪やコレステロールを減らすDHAやEPAなどの成分が含まれています。

運動

生活習慣では、何より運動を行なうことが大切です。
運動によって体温を上げ、汗をかくことで余分な水分が排出されやすくなります。

この場合、筋トレのようなものより有酸素運動のほうが全身が温まり、自律神経の働きで発汗作用が促されます。
ウォーキングやスロージョギング、サイクリングなど、身体に無理なく汗をかける運動をできれば毎日、20分以上行ないましょう。

なお、この20分は続けてやる必要はなく、5分~10分ごとの細切れでも効果はほとんど変わりません。

服装

身体を冷やすと汗が出にくくなるので、真夏でもあまり薄着になるのは避けましょう。
空調が強い場合はカーディガンなどで調整する、足元を冷やさないようパンツ類を履くなど、ファッションより体調重視の服装をしてくださいね。

入浴

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痰湿の人はできるだけ毎日入浴することをお勧めします。
大塚製薬によると、41℃のお湯に15分入り、30分安静にした状態で約800mlの汗をかくそうです。
身体の芯まで温まると、お風呂から出た後も発汗作用が続くのです。

とはいえ特に血液ドロドロタイプの人は、入浴後に水分を取ることも忘れないでくださいね。
冷水ではなく常温あるいはぬるま湯を飲むと、必要以上飲むことを避けられます。

睡眠

また、睡眠も大切です。
よく睡眠中は汗をコップ1杯分かくといわれていますが、大塚製薬によると約8時間の睡眠で500ml程度の汗をかくというデータが出ています。
痰湿の人はしっかり睡眠を取り、余分な水分を排出させやすくしましょう。

なお、これも血液ドロドロの人は朝起きたらすぐ1杯の白湯を飲むようにしてください。
水分量が減ると血液がさらに粘るため、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなるのです。

「痰湿」太りの改善効果が期待できる漢方薬

水分代謝を良くする漢方薬は色々あります。
その中でも、痰湿太りに効果が期待できる漢方薬は以下の2種類です。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

防風通聖散は、中性脂肪やコレステロール値が高いタイプの痰湿に向く漢方です。
胃腸が強く脂っこいものや甘いもの、冷たいものを良く食べ、本来は水分が貯まりにくい体質です。

しかし、暴飲暴食で胃腸を酷使しているため段々機能が衰え、老廃物が内臓の周りに貯まってしまうのです。
お腹がせり出した内臓脂肪型で、脂肪を掴むことができません。

防風通聖散には作用が強力な便秘改善・利尿の生薬が配合されており、老廃物や余分な水分を強制的に排出し、太る原因を取り除いていきます。
そのため、体力がない人は量を減らすなど、薬剤師や医師と相談しながら使用してください。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

胃腸はそれほど強くなく、体力もあまりないという人に向くのが防已黄耆湯です。
全体的にぽっちゃり型で、掴めるお肉がお腹周りや二の腕などにつきやすいタイプです。
胃腸の機能が低下しているため、あまり食べなくても太る、疲れやすい、体力がない、水分代謝が悪く汗かきなのにむくむといった特徴があります。

また、胃腸にあまり負担のかからない糖質や脂質を多く含むスイーツをよく食べるため、これも太る原因となります。

防已黄耆湯には胃腸の働きを改善させ、さらに水分代謝を良くする生薬が配合されている漢方処方で、穏やかな作用で痰湿太りを解消してくれます。

また、それほど肥満度が高くない場合や虚弱体質の人は、水分代謝に効果的な以下の漢方薬もお勧めです。
太る原因を改善させるのには時間がかかるものの、穏やかな作用で副作用が出にくい処方です。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

水分代謝が悪く、痰湿が身体の上部に貯まることでめまいやふらつき、息切れなどが起こりやすくなります。

苓桂朮甘湯は体力があまりない人に向く生薬を配合し、水分代謝を良くし、さらに血液の量を増やし血行を促進する働きがある漢方薬です。
これによって身体の冷えが改善され、皮下脂肪がつきにくい体質へと変化することが期待できます。

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

苓桂朮甘湯よりさらに体力がなく、胃腸の働きが低下している人に向く漢方薬です。
めまいや立ちくらみ、冷え、貧血、頭痛、頭重感などがあり、特に下肢が常に冷えている場合、痰湿が原因と考えられます。

半夏白朮天麻湯に配合された半夏(はんげ)には寒性の痰を、蒼朮(そうじゅつ)には湿を取り除く作用があり、利尿作用や身体を温める作用で痰湿を改善させます。

そのほか、「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」「麦門冬湯(ばくもんとうゆ)」なども水分代謝の改善のために使用される漢方薬です。

痰湿は日本人に多い体質といわれていますが、病気になるほどではないため放置されやすいのです。
しかし、水分や老廃物が体内に貯まっていると体調が悪くなり、内臓脂肪や皮下脂肪がついて太る原因になります。

また、ニキビや吹き出物が増える、口内が粘るといった症状のほか、中性脂肪やコレステロールの数値が悪くなり動脈硬化を引き起こすこともあります。

思い当たる症状がある場合は生活習慣を見直し、体質に合った漢方薬を薬剤師や専門家に処方してもらうなどの対策を取りましょう。

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