お腹周りってすごく気になりますよね。
スカートのウエストがきつくなり、ヒップにフィットし過ぎて、それでいてセクシーな感じはないし…。
かといって、ゆとりのあるワンピースやチュニックを着るのも、いかにも隠しているという感じがしてしまうことも。
お腹周りの皮下脂肪は、隠すよりなくしましょう!
今回はお腹痩せの秘訣をご紹介します。
このページの目次
いつの間にかお腹周りに余計なお肉が・・・
自分に厳しい女性なら、スカートやパンツが少しきつくなった時点でダイエットをして元に戻すかもしれません。
しかし、仕事や家事、育児などで忙しいと、ついついダイエットが面倒でそのままにしてしまいませんか?
いつの間にかゴム入りスカートやパンツを選ぶようになってしまい、そのラクチンさに満足していると、さらにサイズがアップしてしまうなんてことも。
気づいたら9号から13号にアップしていた、どうしよう!とあわててダイエットしても、お腹痩せはかなり難しく、皮下脂肪が落ちてくれないのです。
女性のお腹周りに皮下脂肪が付きやすい理由
脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、女性につきやすいのは皮下脂肪のほうです。
これは皮膚のすぐ下につくもので、ぷよぷよと掴める柔らかい脂肪です。
女性というと男性に比べて柔らかいというイメージがありますが、これは男性より皮下脂肪がつきやすくできているからなのです。
その理由には、以下のことがあります。
子宮を守るため
女性のお腹には子宮があり、冷えると妊娠や出産に問題が起きやすくなります。
それを避けるために、女性ホルモンの作用で皮下脂肪をつきやすくし、防寒できるようにしているのです。
筋肉量が低下しているため
お腹周りには腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の4つの腹筋があります。
しかし、普段の生活ではこれらの筋肉を使うことがあまりありません。
元々女性はホルモンの関係で筋肉がつきにくくなっており、特にデスクワークや家事で前かがみの姿勢が多いと、どんどん衰えてしまいます。
すると、その部分に皮下脂肪がついてしまうのです。
さらに、腹筋が弱いと内臓が下がり、機能が低下してしまいます。
すると消化吸収や代謝がうまくできなくなり、ますますお腹周りに皮下脂肪が貯まりやすくなってしまうのです。
お腹部分には骨がないため
お腹の前面部の腹直筋付近には骨がありません。
そのため、他の部分に比べて脂肪が貯まりやすいといわれています。
ストッキングやガードルでお腹周りに老廃物が貯まりやすいため
サポートタイプのストッキングやガードルなどを長時間使用していると、お腹周りの血管やリンパ管がつぶされて流れが悪くなります。
すると排出されるべき脂肪などの老廃物が貯まりやすくなり、セルライトとなって蓄積されてしまうのです。
食べ過ぎ・飲み過ぎのため
摂取カロリーと消費カロリーが同じであれば、皮下脂肪はつきません。
しかし、脂肪分の多い肉を食べ過ぎると、代謝し切れずに貯まってしまいます。
さらに、炭水化物や砂糖などの糖質も、余った分は中性脂肪となり蓄積されてしまいます。
すると、上記の理由で最初にお腹周りに皮下脂肪となってついてしまうのです。
女性のお腹周りの皮下脂肪が落ちにくい理由
女性ホルモンの働き
実は、皮下脂肪は内臓脂肪に比べてつきにくいのですが、一度つくと落ちにくいといわれており、「定期預金」に例えられています。
これは、上記のつきやすい理由でも書きましたが、女性ホルモンの働きによることが大きいといわれています。
女性ホルモンには様々な役割がありますが、一番重要なものが妊娠・出産です。
しかし、子宮はその複雑な構造上血行が悪くなりがちで、水分も溜まり冷えやすいという性質があります。
そのため、皮下脂肪をつけて熱が逃げるのを防ごうとするのです。
さらに、加齢とともに皮下脂肪が増えるのも女性ホルモンが原因と考えられています。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあり、エストロゲンは女性の身体を丸みを帯びた形にする作用、つまり皮下脂肪を貯まりやすくさせる働きがあります。
どちらも30歳前後をピークに減少を始めますが、プロゲステロンに比べるとエストロゲンのほうが減る速度が遅く、更年期前後になるとその差はさらに大きくなります。
このホルモンのアンバランスが、中高年になって皮下脂肪が貯まりやすく落ちにくくなる原因といわれているのです。
内臓下垂による骨盤の広がり
筋肉不足による内臓下垂が起こると、骨盤の中に内臓が入り込んで骨盤を広げてしまいます。
すると腰回りが広がり、さらに内臓下垂によって内臓機能が低下し、新陳代謝がうまくできなくなるためお腹や腰回りに脂肪がついてしまいます。
さらに、一度落ちた内臓は簡単には元の位置に戻らないため、お腹周りや腰回りについた皮下脂肪は落ちにくいのです。
出産による骨盤の広がり
上と同様、出産によっても骨盤が広がってしまいます。
すると内臓が下がりやすく、骨盤が広がったままにしていると代謝機能が低下するため、食事制限や運動をしても皮下脂肪が落ちにくいのです。
姿勢の悪さ
女性は前かがみになりやすいと書きましたが、それ以外にも足を組んだりショルダーバッグをいつも同じほうの肩にかけたりといったクセがあると、骨盤や股関節が歪んでしまいます。
すると重心が狂って腹筋に力が入らなくなり、皮下脂肪がつきやすくなります。
この場合、姿勢を治さない限りダイエットや運動をしてもお腹痩せはできません。
ストレスの蓄積
女性は男性に比べると環境が変わりやすいですよね。
社会に出て、結婚して、妊娠出産、子育て、ご近所や義両親との付き合い、介護などなど、様々なストレスが絶え間なく襲ってきます。
それを常に食べることで解消しようとすると、たとえ運動をして皮下脂肪が減ってもすぐにまた蓄積されてしまうのです。
このように、女性はホルモンだけでなく、それ以外の要因も加わって皮下脂肪がつきやすく落ちにくくなっています。
そのため、どんなダイエットをしてもお腹痩せの結果が出るまでに時間がかかるのです。
お腹周りに付いた脂肪を効率的に落とすには
お腹痩せが難しいというのは、様々なデータからもわかっています。
近年のデータでは、生命維持に大切な内臓の周りほど痩せにくいという結果が出ており、肝臓の周りにあるお腹や腰、お尻の脂肪は最後なのだそうです。
よく部分痩せダイエットはできないといわれるのは、できないのではなく、部位によって非常に時間がかかるということなのです。
そのため、お腹周りを集中的かつ効率的に痩せたいという場合は、日常生活の中で意識して以下のことをするようにしてくださいね。
姿勢を良くする
世界的に見て、日本人の姿勢はとても悪いといわれています。
そもそも欧米人とアジア人は骨格がかなり違い、さらに筋肉の付き方も違います。
欧米人は後ろの肩~背中~太ももの後ろ部分の筋肉が発達しているため、自然と腹筋が引っ張られて鍛えられるのです。
また、先進国ほど肉体労働よりデスクワークが増えますから、ますます腹筋を使わなくなってしまいます。
それが現在の日本人の姿勢が悪い大きな原因となっているのです。
これを改善するには、意識して姿勢を良くすることです。
仕事や家事で前かがみになるのは仕方がないことですが、時々ぐっと背中を反らす、首を前後左右に倒す、肩を回すといった運動をするだけでも違ってきます。
また、姿勢を良くしようとつい反ってしまいがちですが、そうすると腰に負担がかかってしまいます。
頭から紐が出ていて、それをぐっと上に上げるような気持ちで立つと、背中には無駄な力が入らず、それでいてお腹周りが自然に伸びるのがわかると思います。
歩く時は常にこれを意識しましょう。
腹筋を鍛えるにはスクワットなどの全身運動を
お腹痩せに腹筋運動を選ぶことは、効果はあるものの効率的ではありません。
マシンなどを使用して本格的に鍛えられる環境にない場合は、全身運動のスクワットのほうがずっと効果的だといわれています。
これは、スクワットは特に下半身の筋肉を非常に使うからです。
筋肉の7割は下半身にあるといわれ、筋肉の維持にはエネルギーが必要です。
そのため、特に下半身を鍛えると消費エネルギーがアップし、寝ている間も脂肪が燃焼して基礎代謝量が高くなるのです。
とはいえ、男性と違い女性はホルモンの影響で筋肉がつきにくくなっていますから、すぐに結果が出なくても継続することが大切です。
有酸素運動も合わせて行なう
筋トレは筋肉を鍛えるのに効果的ですが、運動自体はほとんどカロリーを消費しません。
お腹痩せを促進させるには、有酸素運動で皮下脂肪を燃焼させることも重要です。
有酸素運動とは少し息が上がるほどの運動のことで、その人の体力や筋力によって違います。
これまで運動してこなかった人は、ウォーキングや早足から始めると良いでしょう。
なお、有酸素運動は運動を始めて20分程度は主に血中の糖質が燃焼し、脂肪が燃焼するのはその後だといわれています。
血中の糖質が燃焼するだけでもダイエットには効果がありますが、効率的に皮下脂肪を減らしてお腹痩せしたい場合は、1日30分程度を目安に有酸素運動を行ないましょう。
近年の研究で、有酸素運動は休み休み行なってもそれほど効果が変わらないことがわかりましたので、いつもの行動パターンに組み込んでしまうのが簡単です。
一駅分歩く、毎日買い物に出てスーパーの行き帰りを早歩きしたり自転車を使用したりする、といったことを習慣づけましょう。
ところで、有酸素運動をすると筋肉が減るといわれています。
筋肉を動かすと筋肉のタンパク質が破壊され、それがエネルギー源になります。
さらに、破壊された筋肉は修復のために多くのタンパク質を使い、それが筋肉を増強させます。
しかし、有酸素運動の場合それほど筋肉を使っていないため、破壊された後の修復がなされず、筋肉が減ったままの状態になってしまうのです。
筋肉が減ると基礎代謝量も減り、効率的にお腹痩せができなくなります。
有酸素運動をする時には、その前に必ず筋トレも行ないましょう。
脂肪や糖質の摂取を減らす
筋肉をつけるには食事も重要です。
筋肉の材料となるタンパク質や、それを筋肉に変えるための補酵素として働くビタミンとミネラルもしっかり摂りましょう。
その反面、摂り過ぎが問題となるのが脂肪と糖質です。
特に日本人は糖質の摂取量が多く、消費できなかった分は蓄積されて脂肪に変化してしまいます。
糖質は脳のエネルギー源なので完全に絶ってしまうのは問題ですが、糖質と脂質が多いジャンクフードをできるだけ避けるようにしましょう。
また、朝から昼にかけて食べたものは代謝されやすく、夜は消費しにくいことがわかっていますから、夜に炭水化物や甘いものの摂取を控えるだけでもかなり違いますよ。
皮下脂肪対策に漢方薬を使用する際の注意点
最近、テレビやネットで「皮下脂肪を落とす」と評判になっているのが、漢方薬です。
各メーカーが力を入れているのが防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)ですが、その他防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)や大柴胡湯(だいさいことう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、扁鵲(へんせき)など、多くの種類があります。
これらのどれも、説明書を読むと「皮下脂肪を落とす」といった内容が書かれていますから、お腹痩せにぴったりな気がしますよね。
しかし、漢方薬はサプリメントではなく、日本薬局方で成分や配合量が決められた「医薬品」です。
しかも、西洋薬が症状に対して処方されるのに対し、漢方薬は体質に対して処方します。
たとえば便秘の場合、西洋薬は大腸に直接刺激を与えて便を押し出す働きがありますが、その原因は追究しませんから、下剤を止めればまた便秘になってしまいます。
それに対し、漢方薬は便秘になる体質を改善する生薬を何種類も配合して、便秘が起きないようにしていくという治療方法を取ります。
成分の中には便通を良くするものも配合されていますが、それ以外も必ず含まれており、短期的・長期的両方から身体を変化させ、いずれ漢方薬を服用しなくても便秘しにくくなるのです。
ただ、漢方薬は同じような症状でもその原因が多岐に渡ると考え、様々な種類の処方があります。
西洋薬の下剤だって、同じものを同じ量服用しても、人によって効果がかなり違いますよね。
漢方薬の場合、それが顕著なのです。
そのため、お腹周りの皮下脂肪の原因となった体質によって、処方を分けてあります。
防風通聖散が皮下脂肪の燃焼に効果があるのは事実ですが、あくまで「体質が合っている場合」です。
人によってはひどい下痢を起こしたり、下痢で失った栄養素を確保しようと便秘が悪化したりと、お腹痩せどころか逆効果になることもあるのです。
そのため、漢方薬をダイエットに利用する場合は、必ず薬剤師や漢方薬局の専門家などに相談し、自分の体質を知ってから購入することをお勧めします。
そして、痩せたいからといって用量以上を摂取することは絶対に止めましょう。
何度も言うようですが、漢方薬は医薬品です。
必要以上の量を摂取すると副作用が出やすくなり、間質性肺炎や肝機能障害、偽アルドステロン症などを引き起こすことがあります。
お腹痩せはダイエットの中でも最も大変だといわれています。
そのため、ジムで専属トレーナーの指導を受けでもしない限り、皮下脂肪を短期間のうちに落とすことはできません。
しかし食事や運動を少し見直し、漢方薬も併用することで、より効率的に痩せることができ、しかもリバウンドしにくくなります。
これを読んでいる間も皮下脂肪はジワジワ貯まっていきますから、思い立ったら即!できることから始めましょう。